Resources Diplomacy such as Securing Iron Ore

METI Vice Minister Comments on Resources Diplomacy such as Securing Iron Ore, Oil Price etc. :望月経済産業事務次官が資源外交の進捗について報告(20 Oct. 2008)
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 資源外交の成果いかんは、素材関連の知的財産開発の環境を変動するが、昨日の定例記者会見で望月経済産業事務次官が、その現況を解説・応答した。

1. オールジャパン体制の資源確保
1-1 質疑: 鉄鉱石に関連して、資源価格は、下がってはきたが依然高水準にあるが、今後、オールジャパンのような形で必要量を確保する考えか。
1-2 応答と解説:
1-2-1 オールジャパンであるか、数社であるかは別問題として、世界の資源獲得のためのプレイヤーは、基本的には巨大メージャーである。従って、投資額が非常に大きい鉄鉱石鉱山開発などについては、ある程度の懐の深い資本力がないと無理である。

1-2-2 このほど日韓両国の企業連合により、ブラジルのナミザ社の株式取得について基本合意(17 Oct. 2008)がなされたが、ナミザ社は鉄鉱石生産を2013年までに大幅に拡充する計画を有しているので、今回わが国企業グル−プは同社に出資することにより、その計画に参画し、鉄鉱石の長期引取を合意したことは、オールジャパンの取組として画期的であり、経済産業省としても、JBIC国際協力銀行)による資金協力や貿易保険活用を通じて、積極的に支援する。

1-2-3 石油開発と同様に、鉄鉱石などの幅広い意味での鉱物資源について述べれば、いずれもできるだけ山元に近いとこれで権益を確保するため、巨大な資金力を今後要する。わが国の民間資金力には底の浅いところもあるので、ある程度、公的資金によるバックアップがないと国際競争に勝てない。

1-2-4 資源国自身が、資源の国家管理を進めているから、そことのタイアップのためには、一番信用されるのは、ある程度国との関係で物事が起こっているということが非常に大事で、そういう面で資源外交が必要と考えてきたが、このたび鉄鉱石について、かなり強力なライバルが存在したのに実を結んだことは、官民とも認識すべきである。

2. 望月経済産業事務次官の中国出張
2-1 質疑: 出張の成果はどうか。
2-2 応答:
2-2-1 世界金融危機への対応について、日中とも厳しい見方を持ち、協力して対応することを合意した。
2-2-2 特に米国経済との関係で、それぞれ別の意味だが日中は極めて深い関係にあり、これから予想される米国経済の混乱についても、中国としてもしっかり支えてゆかなければならないという対応であった。

2-2-2 中国経済成長の減速については、IMF予測から大きく下振れしないよう、内需拡大を含む政策を用意している旨の政策態度が見られた。
2-2-3 このように、日中2国が世界経済のために役割を果たすべき共通認識を得たことは、重要と考える。

2-2-4 エネルギー対策についても、中国の環境政策、省エネ対策が増強されていることが認識された(SANARI PATENT考察:日本企業の中国水力発電への参画などが進む)。
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JBIC、鉄鉱石、資源外交、ブラジル、経済産業事務次官