Japanese Sensibility as Current Soft Power

 世界経済低迷環境における日本感性の発揮
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/
Sub Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 外需も内需も低迷する日本経済は、活性化への契機を何に求めるか。外需を喚起するためには、日本独自の価値が、内需を消費者の生活スタイル変革に求めるためにも日本独自の新価値を契機とするほかなく、かねて経済産業省が唱導してきた「感性価値創造」に光を当てるべき時機と、SANARI PATENTは考える。

 経済産業省の「感性」強調は、イノベーションが潜在需要を喚起し、これによる設備投資の促進と個人消費の拡大が、所得の向上と一層の需要拡大を生む「イノベーションと需要の好循環」の願望に対して、これをを遮る内外の構造変化(国内人口減による内需減・新興国競合による外需減)が先行し、産業競争力の基本を改めて自問した結果として発想されたものである。

 新春の、いわゆる有識者による日本経済見通しも、米国経済・中国産業の復旧を起点とする外需再興に依存する発言が多いが、自主回復の力点を懸命に求めるのであれば、「感性」発揮の構想を改めて表面に出すことを加えるべきである。

 感性という用語自体が独自性をもち、経済産業省の英文文書にも[KANSEI]と表記されて、「MANGA」と同様に世界語として通用することを狙っているようにも見える。しかし、感性は本来、各国民独自のものであるから、SHARPの電子辞書のように「Sensibility」と訳して、世界諸国のSensibilityにおける日本独自のSensibilityを優位にする戦略が適切と、SANARI PATENTは考える。

 今次世界経済危機の顕在化以前に経済産業省は、日本の産業競争力、経済活力が、模倣による少時間・軽費の追い上げによって脅かされるとして、「対価、すなわち、付加価値は、高機能・高信頼性・高意匠性・企業理念といった価値が、生活者の感性に働きかけ、その共感を得ることにより実現する主観的価値」であると述べてかた。

SANARI PATENT所見
 経済産業省は「感性」発揮の対象を生活者に限定せず、産業者の感性をも追求べきである。また、具体的例示が極めて少ないので、特に工業製品に重点を置いて、例示を多数公表されることを要望する。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)
Sensibility、感性、新興国、世界経済危機、産業競争力