Green Fluorescent Protein Included in Subject Matter of Patent

GFP (Green Fluorescent Protein) Included in Subject Matter of Patent and Patent Application:緑色蛍光タンパク質を「課題の解決手段」に含む特許公開
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 今次ノーベル化学賞で、GFPが周知の現代用語になったが、既に「HGFP」(Enhanced Green Fluorescence Protein)も多品種のものが販売され、ネット販売も盛大である。

 知財専門家としては、緑色蛍光タンパク質利用を課題の解決手段に含む特許開発の状況を先ず注目するが、この1年間にも公開が活発である。それらの課題を見ると例えば(以下SANARI PATENT要約)、

(1)  NECソフト「蛍光タンパク質の園芸植物への応用」(公開日7 Feb. 2008)
非側物由来の蛍光タンパク質の遺伝子を導入し、植物体の葉や花弁において、この蛍光タンパク質を活性型成熟タンパク質として組み換え発現させ、蛍光を発する形質転換植物体を創製する方法、および、この方法で作成される「蛍光を発する形質転換植物体」を提供する。

(2)  エフ・ホフマンーラロシュ アーゲー「緑色蛍光タンパク質を用いた腫瘍モデル」(公開日25 Oct. 2007)
腫瘍が転移するかどうかを評価する方法、腫瘍転移の抑制について候補薬物またはプロトコルを評価する方法、および、特定の組織に転移する細胞系の性向を増強する方法、ならびに、新しいLOX-GFP-LM細胞系を提供する。

(3)  協和発酵「抗体組成物を生産する細胞」(公開日22 May 2008)
抗体分子の糖鎖構造を制御することが可能な、抗体組成物を生産する宿主細胞、ADCC活性が高い抗体組成物を生産することが可能な細胞、その細胞を用いた抗体組成物の製造方法、および、この製造方法で製造された抗体組成物を提供する。

SANARI PATENT所見
 バイオサイエンスの分野で、試験研究の方法・手段として用いる生物(特許審査基準においては、細胞・微生物は「生物」の章で対象とされている)についての特許は、その利用が広く許諾されることが必要であり、特許開発とその利用の合理的な許諾が調和されつつ、GFP活用の一層の進歩と普及が期待される。
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