ISUZU Provides Powerful and Productive Trucks for Emerging Econo

ISUZU Provides Powerful and Productive Trucks for Emerging Economies:
アフリカ・中南米など資源国向けいすず自動車トラック販売の活況
別サイト http://sanaripatent.blogspot.com/  食糧安全保障。食糧生産イノベーション知財と今次WTO(20080719記事)

 いすず自動車は洞爺湖サミット圧縮天然ガスバスを提供して政府の要請に応じたが、G8プラスの参加国の産業発展に直接寄与するのは、同社C&D-Series
Heavy Duty Trucks、F-Series Medium Duty Trucks、N-Series Light-Duty
Trucksなど、海外現地需要に即応するいすず自動車トラックの供給ほか、わが国産車が生産的・建設的に活用されることであるとSANARI PATENTは考える。対途上国の消費財援助が早期に、生産財支援ないし現地生産財生産に全面的に転換してゆくことが真の国際協力である。

 この見地から、いすず自動車の海外販売動向を、同社の事業報告に見る(SANARI PATENT要約)。

1. いすず自動車の本年3月期報告
1-1 国内トラック市場は前年度比、需要が減少してきたが、海外市場においては、中南米、アフリカなど資源国向けを中心に、販売は概ね好調に推移した。
1-2 すなわち海外販売は、アフリカ、欧州、中近東地域で小型トラックの販売が伸びたことにより、前年度比17.1%増の434,903台となり、国内販売を合わせた総販売台数は、前年度比8.7%増の508,958台となった。
1-3 その他商品の売上高は、海外生産用部品は中国、アフリカ、中南米への輸出が増加し、対前年度比24.9%増の955億円になった。またエンジンコンポーネントでは、中国、欧州への輸出が伸び、対前年度比55.8%増の3328億円となった。
2 いすず自動車と、トヨタ自動車および日野自動車との提携
    海外市場に向けて、国内企業の提携が重要である。
2-1 いすず自動車とトヨタ自動車は、小型ディーゼルエンジンの開発・生産・供給の業務提携を合意した(2007-8)。開発するエンジンは欧州市場向けのトヨタ車搭載を目的とし、両者が有する技術力・ノウハウを最大限に発揮して世界No.1の性能を持たせる。
2-2 いすず自動車と日野自動車は、ディーゼルエンジン排ガス処理システムおよび大型トラック用キャブの共同開発を合意した(2007-8)。両社が持つ先進技術を活用し、開発リソースの効率的運用によりコストを軽減する。

3 SANARI PATENT所見
通商白書2008版は次のように指摘している。
3-1 わが国が新たな経済発展を実現するためには、成長著しい新興国との連関を深め、その経済成長 の恩恵をわが国経済に取り込んでいくことが重要である。そのためわが国企業に対しては、先進国10億人市場を市場対象として見た事業展開ではなく、アジア地域に成長著しい世界中の新興国も加えた40億人市場を加えた50億人市場を市場対象とし、最終需要先として捉えた事業展開が求められる。
3-2 実際、わが国企業も、これまでの生産コスト削減という観点から、新興国市場の開拓という観点に転換して、対外直接投資等の海外進出を行おうとする姿勢が見られている。

いすず自動車は現在、主な事業所および工場として、タイ、オーストラリアの現地法人を掲げているが、グローバルな事業体制をどのように構築してゆくか、注目されるところである。
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Truck、いすず自動車、アフリカ、欧州、中近東、トヨタ、日野