Mitsubishi Materials Co. Increases Cement Production in USA

Mitsubishi Materials Co. Increases Cement Production in USA: 三菱マテリアル株式会社のセメント事業構成: 日本企業の米国内事業:セメント安定生産・拡販・自動車生産・車種調節
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 「純金七福神」や「純銀宝石箱」「純金名刺」などと共に、一般消費者にとって三菱マテリアルの社名は宝石のイメージに結び付くが、同社の今次事業報告は4コア事業、セメント・銅・電子材料・超硬工具の四輪駆動型経営の成果を示し、特にセメント事業を特集して、米国におけるセメント製造・販売の拡大・収益性を清川浩男社長が説明している。
 トヨタ自動車が昨日、「北米生産体制の再構築策」と題して、米国現地生産の見直しを発表し、「今後もトヨタは、需要のあるところで生産するという方針に基き、長期的な観点から、開発・調達・生産・販売が一体となって市場の需要変動に柔軟に対応する生産体制を更に強化し、グローバルに安定的な供給を図ってゆく」と結んでいるが、日本国内需要の飽和に対応する外国内生産にも、業種間の多様性が見られる。ここには、三菱マテリアルの米国内セメント生産の動向を見る。

1. 清川浩男社長の説明(SANARI PATENT要約)
1-1 米国西海岸のカリフォルニア州南部、ネバダ州、アリゾナ州を中心として事業を展開している。三菱マテリアルグル−プの強みは、米国においてセメントの製造・輸入から骨材・生コンクリートの製造販売まで、すなわち、セメント事業の川上から川下までを手掛けることにより、自社セメントを完売可能な、垂直価値連鎖の体制が整っていることである。
1-2 米国のセメント需要は、全米需要の4分の1を占める住宅向けが、人口増加を背景として増加に転じ、需要の過半を占める公共事業向けは、安定した公共投資を背景として堅調に推移するという見通しから、来年後半から回復に転ずる見込みである。
1-3 三菱マテリアルが事業している米国西海岸地域では、地域内の製造能力が需要に満たない分を輸入で補完する構造によっている。
1-4 米国におけるセメント需要は、移民などによる人工増加(SANARI PATENT注:最近は米国で、人工授精による双子・三つ子出産が増加している模様である)に伴うインフラ整備を原動力として長期的に拡大する。全米では2030年には2005年比で23%の人口増加が見込まれ、今後も安定的な需要増が期待できる。
1-5 さらに三菱マテリアルは今般、米国Robertson Ready Mix社を連結子会社としたが、同社は米国西海岸に一定の間隔を置いてほぼ等間隔で工場を配置し、大規模展開していることに加え、衛星によるトラック追跡システムによる高度管理システムを用い、複数工場から短時間で大量の生コンを効率的に供給できる。
2 SANARI PATENT所見
 今次事業報告における三菱マテリアルのセメント事業売上高の構成は、日本国内60%、米国35%、中国5%と概算(SANARI PATENT概算)されるが、今年度は日本国内40%、米国45%、中国5%と計画しているようである。営業利益の構成では、本年度、日本国内10%、米国85%、中国5%程度かと推測する。
 ベトナムでの事業状況について、説明が望まれる。
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Mitsubishi Materials、セメント、純金名刺、米国西部、人工衛星