Maruha Nichiro Confronts Global Major Changes

Maruha Nichiro Confronts Global Major Changes in Culinary Culture: マルハニチロの世界魚食変動対応とその研究開発: ニチレイも海外拡大
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
別サイト http://sanaripatent.blogspot.com/ 東京都の新環境条例と業務ビル(20080627記事)
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 今次株式会社マルハニチロホールディングス事業報告には、国内外の魚食事情の変動が叙述され、グローバルな魚類流通と魚食の多様化に対応する経営革新ならびに多角的研究開発の必要性を認識させられる。以下その内容を見る(SANARI PATENT要約)。

1. 経営統合
  昨年10月、マルハとニチロ経営統合し、マルハニチログル−プとして新たな梶を切った。国内では食市場の成熟化、世界的には水産物需要の拡大、生産コストの高騰が併進する環境を、新しいマルハニチログル−プは、真にグローバルな水産食品企業グローバルに生まれ変わるチャンスと認識している。
 グローバルな水産資源へのアクセスとその調達力に強みを持つマルハと、冷凍食品に代表される加工食品の開発力に強みを持つニチロが統合したことにより、国内水産物サプライチェーンを構築すると共に、世界市場への挑戦に取組む。例えば、マレーシアにおけるエビ養殖会社の買収、黒竜江ニチロ北大食品有限公司の設立。
 マルハニチロのコラボレーション新商品としては、「あけぼのブランド」の「2種ちくわ天ぷら」や「いか天ぷら」や「白身とタルタルソース」が早速好評である。

2. 魚食の環境
  「尾頭付き」の魚はもはや商品となり得なくなり、さらに、魚そのままの料理については、調理しにくい食べにくいという向きもあると共に、加工魚食品についてはより新鮮・本格的・簡便・差別化の商品がもとめられるなど、全世界で魚食に対する多種多様な要求が発生している。

3. 研究開発
  「機能性食品の開発」、「バイオ技術の利用」、「新規素材の探索・抽出・製法」、「水産油脂の利用」、「水産食品加工技術」を課題として取組む。

4. SANARI PATENT所見
株式会社ニチレイの今次事業報告においても、海外事業の積極展開が強化されている。ニチレイグル−プの海外事業は、1988年のオランダ進出に始まり、ドイツ・ポーランドにおいても展開し、東欧向けにセンターを増設している。中国では2004年に設立した上海の有限公司がセンターを増築計画中である。
商品としては「あじの甘辛焼き」、「さんまの蒲焼風」とそのコンビが好評の模様である。
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