SANARI PATENT WiMAX vs.NGPHS

WiMAX (Worldwide Interoperability for Microwave Access) vs. NGPHS (Next Generation PHS) 有線無線融合ビジネス:2008年春から開花の諸計画
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Web検索SANARI PATENT
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog/ 2007.11.25 Google vs.
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次世代ネットワ−クの新たな局面が、次世代無線高速ネット接続サ−ビスの来年度初めから開始の諸計画によって、急速に展開されることとなった。無線・有線の簡単接続・光高速・高容量の融合ネットワ−クが遍在する社会となり、情報・コンテンツの多方向・双方向交信や、ユビキタス情報・機器システムの随所操作による「社会連携構造の高度な変革」を、意識的・無意識的に現出してゆくものと考えられる。
 新たな情報サ−ビスのビジネスモデルをめぐる知財開発も活発に実現すると予測される。具体的には、「ケ―タイでビデオ・オンデマンドを視聴する」、「新聞配達をケ―タイで受ける」など。
 去る11月12日に、総務省が参入希望申請を締切り、年内に2.5GHs帯周波数割当を予定する段階であるから、知財専門家としては当面、WiMAX と NGPHS (Next Generation PHS)の2方式に対する理解を深めることが必要である。

1. ワイマックス
1-1  内閣知財戦略本部が熱心な国際標準化が、既にインテルによって主導され、インテルと、KDDI、京セラ、JR東日本などで構成する「ワイヤレスブロ−ドバンド企画社」がワイマックスによって免許申請(周波数割当申請)を行っている。
1-2  周波数帯2.5GH、伝送速度・理論上最大75Mbs光ファイバ−並みである。

2. 次世代PHS
2-1 広帯域移動無線アクセス方式の一つとして位置づけられている。ウィルコムPHSが移動デ―タ通信分野で高シェアを占めていることから、IPレベルで常時接続し、即時効率的に高速伝送が可能なシステムとして開発してきた。
2-2 最大伝送速度20Mbs(SANARI PATENT 注:1-2の理論値に対する実際値と見合う)以上を実現し、マイクロセルシステム、自律分散制御方式を採用するが、現在のPHSシステムとの設備共用、マイグレ−ション(SANARI PATENT 注:漸次移行)が容易であること(既存基地局の活用)を利点としている。
3. 総務省・関東総合通信局に対する免許申請(2007.11.11)
3-1 次の4社が申請した。
3-1-1 ワイヤレスブロ−ドバンド企画社(上記1-1)他社への回線貸しも積極活用するとしている。
3-1-2 アッカ・ワイヤレス社: アッカネットワ−クス、ドコモ、TBS、三井物産、JPモルガン証券などで構成する。
3-1-3 オ−プンワイヤレスネットワ−ク社: ソフトバンク、イ−アクセス、ゴ−ルドマンサックスなどで構成する。
3-1-4 ウイルコム社: 単独申請した。

4. 総務省・無線ブロ−ドバンド推進研究会提案との関連
4-1  総務省は2年前から次世代無線ブロ−ドバンドシステム促進の検討を加速し、利用する通信規格、ビジネスイメ−ジ、ニ―ズの成長予測、望ましい周波数帯・周波数幅、望ましい導入時期について、通信事業者、機器メ―カ、商社などからも提案を求めてきた。
4-2  上記提案中では、KDDIソフトバンク日本テレコム、NTT、関西電力インテル、シ−メンス、モトロ−ラ、サムスン富士電機三菱電機などがワイマックスを通信規格として望んだと報告されている。

5. SANARI PATENT所見
  かねてSANARI PATENTが強調してきたように、次世代無線通信の国際標準化も、デファクト標準化を、ITUにおいてデジュ−ル標準化する過程を辿ると考える。複数の国際標準化も成立し、相互運用性と差別化がグル−プごとに検討されることになる。
  年内に2社免許と報道されているから、知財専門家としては、両社の実装と実践に即応する必要がある。
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Wimax、ワイマックス、次世代PHSKDDI、NTT、ソフトバンク