三越伊勢丹グル−プのブランド戦略・カード戦略

三越伊勢丹グル−プ3年計画(2009~2011年度)の百貨店統合時代対応
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 高島屋阪急阪神百貨店が株主懇談会(2008-11-12)で在来企業ブランドの高揚と開発新製品の新ブランド創出・拡販を強調した翌日、三越伊勢丹グル−プが標記3年計画を発表(2008-11-13)した。なお高島屋の懇談会については、
別サイト http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog (2008-11-13)に記載した。下記重点戦略(1)の「三越伊勢丹グル−プ首都圏3店への集中投資」と、高島屋阪神・阪急の「年商1000億円規模店舗の全国立地」を対照されたい。

三越伊勢丹グル−プ3年計画の内容(SANARI PATENT要約)を見ると、
(1)  三越伊勢丹グル−プは今年4月に発足し、経営の統合により両社が有する強みと経営資源を最大限に活かして、顧客満足の最大化、信頼関係の永続・向上を目指している。
(2)  すなわち、「常に上質で新しいライフスタイルを創造し、顧客の生活の様々なシーンで役立つことにより、顧客全ての生涯にわたるマイデパートとなる。
(3)  このため計画の基本方針として、「三越および伊勢丹ブランドを最大の資産として再認識し、ブランドの明確化とブランド価値の高揚に傾注すること」、「店頭販売員各人が顧客の相談に応ずる高度な知識・技術と歓待を身につけること」、「営業基盤統合による総合効果を早期に発揮し、顧客満足向上とコスト削減を図ること」を掲げている。

この基本方針推進を高速化するため重点戦略として、
(1)  今後も成長が期待できる国内最大の市場・首都圏(SANARI PATENT注: 人口毎年15万人増)において、全国百貨店で店舗売上高1位、2位の三越日本橋伊勢丹新宿と、三越銀座の旗艦3店を有する特質を活かすよう、この3店に戦略的に大規模投資する。3店それぞれの特徴を持たせ、伊勢丹新宿は「世界最高のファッションデパートメントストア」、三越銀座は「新しい価値をスタイルとして創造し、時代の扉を開ける店」、三越日本橋は「三越の象徴にふさわしいプレステージストア」を目指す。
(2)  首都圏旗艦3店のノウハウを、JR大阪三越伊勢丹(仮称:2011春開業)に最大限活用する。
(3)  全国の店舗体制を再構築する。
(4)  カード戦略を拡充強化する。

SANARI PATENT所見
 伊勢丹の新しいカードが届いて、本月10から活用可能になったが、VISA機能付加のほか、インターネット購入の利便と共に、多様な利用特典が冊子として同封され、新案創出の成果が予想される。佐成重範弁理士は、経済産業省所管の前払い式特定取引関係・経済産業省指定受託会社の専務取締役を務めた経験から、同業受託会社所管の百貨店友の会の親切ぶりをも望見したが、当時と比べて百貨店のビジネスモデルも随分進化しつつある。
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三越伊勢丹グル−プ、百貨店、カード、VISA、高島屋、友の会