Current Topics of Economical Environment Answered by METI Vice M

Current Topics of Economical Environment Answered by METI Vice Minister:経産省北畑隆生事務次官の定例記者会見(20080703)
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
別サイト http://sanaripatent.blogspot.com/  イスラエルの技術開発基金(20080703記事)

 新エネルギーのPATENT開発において、原油価格が需給実勢適正価格の60ドル単価か、投機価格の200ドルかは、PATENTの経済性に決定的に影響する。油価の動向を含めて、経産省北畑隆生事務次官の応答(20080703)(SANARI PATENT要約)を考察する。

1. サウジ会合の成果
1-1 質疑
 G8との準備会合やサウジの会合があって、その後、クェートも増産を表明するなど動きがあるのに油価が高水準であることについて所見はどうか。
1-2 応答
1-2-1 不思議な動きである。経済産業大臣がサウジの産消対話に赴き、クェート、イラクを訪問して、増産、あるいは供給能力拡大の中期投資をすると3国とも表明した。しかもその供給能力拡大は相当大幅である。他方、中国・インドの需要が衰えないとはいえ、それに対応する供給能力の拡大は、産油国が表明している。3カ月後、半年後、1年後、いずれかは分からないが、需給に関する限り原油価格は下がる方向に動くはずである。ただ、当面は、当面は投機筋が価格形成しているので、本来の需給とは違う、投機筋が材料とするような小材料で価格が上下している。

1-2-2 投機筋の情報力によると思うが、甘利経済産業大臣が訪問した中東3国の供給能力拡大は大きく報道されていない。日本のマスコミはもっと報道して欲しい。原油価格が下がる方向に報道して欲しい。需給のファンダメンタルズは確実に良い方向に動く。少なくとも産油国はそういう表明をした。

1-2-3 これだけの高価格が持続すると、カナダのオイツサンド、オイルシェール(SANARI PATENT注:油母頁岩)、ベネゼェラのオリノコタ、中国奥地の石炭液化、インドネシアの石炭液化国策など、代替燃料の出現が投機筋の価格高騰指向を抑制する実体的な動きとして、これから確実に出てくる。その効果を期待している。

1-2-4 洞爺湖サミットにおいても、原油価格が異常であるという共通の認識に基いて、投機資金の監視についても規制当局の連携に向けて、メッセージが出されることを期待する。

2. SANARI PATENT所見
  原油の想定価格の幅が実際上非常に大きいから、代替エネルギー資源開発に関すのPATENT創出について、産業上の利用可能性と経済効果を、油価変動の幅に即応して国策的かつグローバルな見地から考えるべきである。
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METI経産省北畑隆生事務次官原油価格、洞爺湖サミット、サウジ