lKawai Piano Develops Overseas

Kawai Piano Develops Overseas 河合楽器製造の新製品と海外展開(消費の2極化いも対応)
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT
別サイト http://sanaripatent.blogspot.com/ 2007-12-18 IPによる新市場・新ビジネスの創出(内閣知財戦略本部)

1. ピアノの機能と流通に反映する国際情勢
1-1 河合楽器製造の本年度上半期事業報告は、次の冒頭記述が先ず、時流を感じさせた。(SANARI PATENT要約)
「国内外で高い評価を得ている高級グランドピアノ「Shigeru Kawai」は、演奏家や学校などの専門家を中心に好調に推移している。表参道および名古屋のカワイをリニュ−アルオ−プンすると共に、海外販売においては、欧州市場が引続いて好調を維持し、中国市場の販売も順調に拡大している。本年6月には、上海にカワイ音楽教室を開設した。」(SANARI PATENT 注:平成20年度内閣知財計画の実績編・日本文化発信挙例として適切と考える。)
1-2 河合楽器製造のインドネシア工場で「消費の2極化」対応
1-3 本年7月末、カワイ・インドネシア第3工場が完成披露し、国内家電量販店向け、世界消費2極化対応普及価格モデルの増産、OEM 受託生産(SANARI PATENT 注:相手先ブランド販売製品の受託製造:Original
Equipment Manufacturer)を開始した。
1-4 河合楽器製造の新製品における知財開発
1-4-1 フラッグシップ電子ピアノDP1
デジタルピアノを超えるデジタルピアノとして開発した。アコ−スティックピアノ(SANARI PATENT 注:アンプにより音を増幅するのではなく、ボディを共鳴器として音響的に音を増幅するピアノ)を知悉した上で、最先端デジタル技術により、単なるアコ−スティックピアノの模倣を超えて、五感を刺激する直感的な演奏を可能にした。繊細なアコ−スティックサウンドの再現、鍵盤蓋からコントロ−ルスィッチが浮上するオ−ルタッチパネルなど、高いポテンシャルを持つ次世代デジタルピアノである。
1-4-2 スタイリッシュ電子ピアノL51
鍵盤に河合楽器製造独自の木製鍵盤を採用し、強打時の手ごたえ、弱打時の軽やかさなど、グランドピアノの絶妙なタッチ感を忠実に再現した。

2. 河合楽器製造の素材加工事業(売上寄与・ピアノ品質の基盤)
2-1 金属材料の異型圧延加工技術において河合楽器製造は、高精度・高品質の業界トップクラスであり、半導体部品用、自動車部品用の金属加工を旺盛に受注している。
2-2 ピアノ鏡面塗装技術を、高級自動車の木目内装パネル塗装に活用し、受注量が増加している。

3. SANARI PATENT所見
平成20年度内閣知財計画が強調しようとしている「材料知財」と「電子知財」の総合をもって、世界ピアノ市場の2極性に対応していると考える。
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グランドピアノ、デジタルピアノ、河合楽器製造、アコ−スティック、インドネシア