SANARI PATENT 来年10月・協和発酵キリン発足

KYOWA Fermentation & KIRINN Pharmaceutical Organize New Company:
協和発酵キリン株式会社(来年10月発足予定)のグロ−バル性
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Web検索SANARI PATENT
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  飲食品・医薬品を核心とするバイオ業界のみならず、キリン・協和発酵の「極めて緊密な全面提携実現」の情報は、広汎な内外の関心を集めている。体制としては、協和発酵とキリンファ−マが協和発酵キリン株式会社となり、協和発酵キリン株式会社の株式の50%微超をキリンHDが保有することとなるが、グロ−バルに関心が持たれているのは、その実効である。
1. 協和発酵の現況
1-1  野村證券東洋経済会社四季報は次のように述べている。(SANARI PATENT要約)
1-1-1 発酵化学のトップで、バイオ・化学・医薬品・食品など多角展開。
1-1-2 医療用医薬品が収益柱。アレルギ−と高血圧薬が想定超で、新製品の点眼剤も好発進。
1-1-3 バイオは輸液向けにアミノ酸が好調。抗体医薬の活性を高めるポテリジェント技術(SANARI PATENT 注:免疫細胞の力を強化し、副作用の少ない制癌剤に寄与する)の導出が武田を含め9社となり、更に5社超と交渉。コンプリジェント技術(SANARI PATENT 注:ポテリジェント技術との併用によって、制癌諸要素の活性を同時増強する)も導出交渉中。
2.キリンファ−マの現況
2-1 世界の医療用医薬品業界を、メガファ−マ(幅広い領域を対象とし、M&Aによる規模のメリットを追求する)、スペシャリティファ−マ(腎・癌・免疫・感染症領域に強みを持ち、国際的にも高い評価を目指す)、ジェネリックファ−マ(特許切れ医薬品を安価に提供する)に分類して、このうちのスペシャリティファ−マの国際的地位の確立を進めて現在に至った。
2-2 海外のグル−プ会社として、米国にキリンファ−マUSA、ハマテック、キリン・アムジェン、中国に麒麟生物薬業有限公司麒麟医薬有限公司、韓国に麒麟薬品有限公司、タイにキリン医薬タイ社、シンガポ−ルにキリン医薬シンガポ−ル社を有する。

3.SANARI PATENT所見
   内閣知財戦略本部の平成20年度内閣知財計画は、分野別知的財産戦略を策定するとしているが、分野の捉え方を多角的に行うことが必要であり、協和発酵・キリンファ−マの新会社の在り方が注目される。
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キリン、協和発酵、キリンファ−マ、ポテリジェント、抗体医薬