AIST Opens Technology School for Software Embedded Systems

AIST(Advanced Industrial Science and Technology) Opens Technology School for Software Embedded Systems: 産業技術総合研究所が高度組込ソフトウェア技術者の養成塾を開設(2008-7-22発表)
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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別サイト http://sanaripatent.blogspot.com/  オリックスが中国科学院系のハイテク総合研究センターに出資(20080724記事)

 独立行政法人産業技術総合研究所が、高度組込ソフトウェア技術者の養成塾を、その関西センターに設置した(2008-7-22)。産業・生活の広汎な分野において機能すると共に、わが国の国際競争力が発揮されるべきハード・ソフト一体の高度製品としてグローバルにシェアを高めることが望まれる分野であるから、先ずその信頼性を確保するための高度組込ソフトウェア技術者養成が緊要である。以下、産業技術総合研究所の発表内容(SANARI PATENT要約)を見る。

1. 社会的背景
1-1  身辺のあらゆるもの、家電、ケータイ、航空機、自動車、交通管制、自動改札などは何れも、それら機器に組み込まれたコンピュータによって制御される組込システムである。組込システムでは、そのソフトウェア(組込ソフトウェア)が製品の価値を決める重要な要素である。情報化が進展した社会にあっては、組込ソフトウェアが高い信頼性をもって機能することが、安心・安全な社会実現のため不可欠である。
1-2  しかしながら、コンピュータ、特に小さな機器に組込まれることを前提として開発されたマイクロコンピュータが高性能化したことから、組込ソフトウェアの大規模化・複雑化が進み、現在では、ソフトウェア品質の維持が課題となっている。
2 産業技術総合研究所の施設
2-1  昨年の国家補正予算により、産業技術総合研究所の組込システム検証試験施設にクラスターコンピュータ(SANARI PATENT注:多数コンピュータの高速ネットワーク結合システム)が導入され、次のような検証作業が可能になった。
2-1-1 世界最大規模の、遷移系状態数一千億程度のモデル検査
2-1-2 組込ソフトウェアのバイナリーイメージを命令ごとに忠実にエミュレート(模倣)したテスト
2-1-3 世界最大規模の並列SAT Solver(SANARI PATENT注:2値変数論理式の解の有無を判定するプログラム)の実装研究

3.今次開設塾の運営
経済産業省の調査によれば、組込ソフトウェア技術者は全国で9万人不足しているが、この塾ではリーダーを養成する。

4.SANARI PATENT所見
既に定員を超過する入塾申込がある由で、効率的な運営が望まれる。
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